社会貢献の前に、まず自活

「仕事でお金を追いかけている自分に嫌気がしてきました。
たとえばボランティアとか、仕事以外で人の役に立てることがしたいんです」
こんな質問をもらった。素晴らしい考え方だと思う。ただ、ここでちょっと疑問に思うことがある。

それは「仕事が面白くないから、他でやりがいがほしい」というニュアンスがあること。

そう考えつづけるとどうなっていくかと言うと、必ず「転職」という考え方が出てくるようになる。

「やりがいを見つけるために、転職するか、ボランティアをします」
っていう人が多いが、この言葉にはいささか疑問符がつく。

「人の役に立ちたい」という思いは素晴らしいことだ。

しかし、問題なのは「仕事は人の役に立てない」と思っていることだ。

 

あらかじめ言っておくが、ボランティアや社会活動が悪いって言っているのではない。しかし、僕はそういった活動は一瞬の花火じゃなくて、継続していくことが一番大切なことだと思っている。

 

数年前、僕の経営の大先輩に、とある社会貢献をやりたいと相談したとき、めずらしく厳しい口調で「若者の社会活動は得てして続かない」と言われたことがある。

 

「そんなに人の役に立ちたいんなら、ちゃんと働いて自分の力で生活できるようになってからしろ。まともに稼げてもないのにそんなことばっかりやっていたら、結局は続かない。

そもそも自分のことすら面倒を見ることができていないおまえが、どうやって人の面倒を見るんだ?

そんなもん『僕は泳げませんけど、溺れている人がいたら飛びこんで助けます』って言ってんのと同じだ。まず若いおまえがやることはちゃんと働いてちゃんと稼ぐことだ」

 

悔しかった。まったくその通りすぎて、ぐうの音も出なかった。

しかし、いまはちょっとだけ、この言葉の真意がわかるような気がする。

あなたはいかがだろうか?