相手におつりを渡す

たとえばあなたが、会社から毎月30万円の給料をもらっていて、40万円分の仕事をしているならば、経営者や上司は絶対にあなたを離そうとはしない。
やがて引き上げてくれるだろうし、長い目で見ても絶対損はない。
ところが、多くの人が、そして若ければ若いほど、目先の数字で考え、判断を誤ってしまう。

「俺は40万円分の仕事をしているのに、30万円しか与えられないのは、会社の評価が間違っているんだ」

そして、「損をしないように」と、30万円分のパフォーマンスしかしないようになる。

しかも、自己評価は往々にして自分贔屓に偏るので、じつは客観的に見ると20万円分の価値しかなかったりするケースが多い。

そしてまた、自分の予想よりも、はるかに低い評価を得て傷つくという「マイナス・スパイラル」に陥ってしまうのだ。

僕はなにも、会社のために損をしろとか、スーパービジネスマンになれとか言いたいのではない。ただ、評価以上の働きをしてしまったほうが絶対に得だな、と経験上感じています。
僕の店で10年働き、そして、いま、陽なた家の関連会社を立ち上げている男がいる。彼は「日本一のイエスマンになる」と宣言して、僕が振る仕事を断らずになんでも引き受け、愚鈍なほどに働いていた。

当然、給料以上の仕事をすることになる。事実、してくれていた。
僕も、彼の気持ちを試したいの半分、本当に助かるの半分で、次から次へと無茶な仕事を振っていった。
飲食業の根幹業務はもちろんのこと、ウエディングの二次会パーティなどを撮影して、DVDを制作するというような、まったく違う分野のことも振ってみたりした。

すると、パソコンなどいじったこともなかった男が、独学でそれをきちんとやり遂げるようになってしまったのだ。そしていまでは、飲食業以外の世界でも十分に通用するようなスキルをいろいろ身につけてしまった。

彼自身が口にして、みずからに課していたこと、それが「常に期待以上」だった。

それは、サービスを受ける側に「おつり」を渡すようなものだ。

こうして会社だけでなく、たくさんの人に「おつり」を渡しつづけてきた彼は、いまや方々で引っ張りだこになり、人生が大きく開けていきました。

 

人は大きく、3つの種類に分けることができる。

たとえばコピーを頼まれたとする。

一つ目の種類が、満足にコピーできない人、

そして二つ目が、コピーだけする人、

そして3つ目が、コピーにきれいなクリップを添えて渡せる人。

頼まれごとに対して、相手の期待以上の「おつり」を返せる人は、必ず感動を生み出す。そして、あなたが相手に返した「おつり」の額は、大きければ大きいほど、あなたは人から必要とされる人になるのだ。

 

僕は、これをプラスαの魔法と呼んでいる。

 

愚痴を言いたくなるときも、たくさんあるかもしれない。
しかし、いま自分がおかれている環境を、いっそのこと、自分の魅力を増やすチャンスの場としてとらえていくことができるようになったその瞬間、必ずあなたの成長が始まる。まわりの人も、そして誰よりもあなた自身を向上させるプラスαの魔法使いを目指してみないか。